ウエディングプランナーのお仕事とは?~担当プランナーと上手に付き合うヒント~
「ホテルでウエディングの仕事をしています(していました)」
と言うと返ってくる言葉は様々です。
「最近、結婚式挙げる人が減ってるって本当?」
「結婚式って決めることが沢山あるから、大変そう!」
「幸せな場面に立ち会うことが出来て幸せな仕事ね」
世の中のウエディングプランナーの仕事のイメージって、こんな感じですよね。
でも、私が働いていた会社では、上記の仕事を同じスタッフがが担当するわけではありません。
私が働いていた会社の(そして、知る限り多くの会場が選択している)業務分担は以下のようになっています。
「最近、結婚式挙げる人が減ってるって本当?」
→①ウエディングアドバイザー(マーケティング・式場見学に来たお客様のご案内担当)
「結婚式って決めることが沢山あるから、大変そう!」
→②ウエディングプランナー・コーディネーター(準備期間のサポート担当)
「幸せな場面に立ち会うことが出来て幸せな仕事ね」
→③介添えスタッフを中心とした当日の運営スタッフ(当日の花嫁様のサポートスタッフ)
ウエディングの勉強をしたり、詳しい方だとプランナーの業務について
一貫性とか分業制という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
一貫性の会場では、①~②(または③)までをひとりの担当スタッフが行い
分業制の会場ではそれぞれのプロフェッショナルが業務を担当します。
(②と③を同じスタッフが担当することもあります。)
私の場合、働いていた会社は分業制だったため、
入社してまず②のウエディングプランナーの仕事をして、
約3年半で150組ほどのご結婚式のお手伝いをさせていただきました。
その後、「この会場の良さをもっと沢山の人に知ってもらいたい!」と思い、
①のアドバイザー・営業担当の仕事に社内異動をしました。
約2年半でご案内したお客様は約400組でした。
③の介添え業務は経験していないままなので、当日の花嫁様のアシストなどは全くの初心者です。
あくまで私個人の見解ですが、
一貫性の会場は、スタッフの個性を活かしていることが多く、任されている裁量も大きいようです。
スタッフを含めた人との相性を重視する新郎新婦には、一貫性の会場がオススメです。
一方で分業制の会場は、施設全体のスタッフ力が売りにしていることが多く、ルール化・仕組み化を優先して取り組んでいると思います。
結婚式の実施組数が多い式場は、業務効率を考えて分業制を選択している場合が多いです。
(年間の施工数が一定数を超えると、一貫性から分業制に切り替える会場もあります。)
それだけ多くの結婚式を挙げている=経験や実績が豊富ということでもありますので、
サービスや当日の運営への安心感はあると思います。
「案内時のスタッフが良かったから会場を決めたのに、準備が始まったら担当者が変わってしまって残念」
というのは、プレ花嫁のコメントや友人からも聞いたことがある話です。
これは、一貫性だと思っていたら違った、という認識の不一致から起きる残念あるあるです。
元プランナーの立場としては、そうお客様に感じさせた
(自分の会場は分業制なのに、自分自身が当日まで担当するように思わせる言動をした)
接客スタッフに責任があると思います。
分業制なのに、自分が当日まで一緒に作るような発言をするのは、無責任な行為で、仕事とは言えません。
しかし、お客様の立場ではそう言ってもいられませんし、
後から残念にならないためにも、一貫性と分業制がある、という事を認識して
自分たちが重視するポイントとのバランスを見極めて式場選びをする事が重要だと思います。
「安心できるプランナーに任せたい」「人ありき」という場合には
今はフリーランスのプランナーという選択肢も一般的になってきました。
フリーランスは、イメージ通り「個人のプランナーに自分達の結婚式を依頼する」ので
上記で言う①~③を全てひとりのプランナーに任せることになります。
(当日はプランナー以外の沢山のスタッフが結婚式を一緒に作りますが、裁量はプランナーにあります。)
欧米のウエディングではフリーランスが主流なので
海外映画では、フリープランナーが結婚式をしきっているシーンが多く見られます。
(SATCの映画では、ゲイのアンソニーがその役割でした)
プロフェッショナルが自分たちの結婚式を、ゼロの状態から構想から作り上げてくれたり
会場では出来ないオリジナルウエディングが叶えてくれる!、と聞くと魅力的ですが
個人のプロフェッショナルの知識と労力を
自分達の結婚式の為に使ってもらうので、その分の対価も必要になります。
ウエディングプランナーと一言で表しても担当分野は様々なので
当日の結婚式を一緒に作るスタッフとどう関わりたいか?何を求めるか?を
式場選びの段階で考えてみることも、「納得いく結婚式」を挙げるための
大切なステップのひとつかもしれません。